アメリカでのがん治療(免疫療法&標的療法)

前回と前々回の記事にアメリカでの治療法についてまとめています。
まだそちらをご覧になられていない方は、そちらも見ていただけると嬉しいです。
今回は、アメリカで行われている免疫療法と標的療法に関して調べてまとめています。

目次

アメリカでの免疫療法

  • 免疫系のがん細胞と戦うのを助ける治療法です。
  • 免疫療法には、チェックポイント阻害薬、CAR-T細胞療法、ワクチン療法などがあります。
  • 免疫療法は、他の治療法と組み合わせて行われることがよくあります。

治療の種類

  • 免疫療法には、様々な種類があり、それぞれ費用が異なります。一般的に用いられる免疫療法には、以下のようなものがあります。
    • チェックポイント阻害薬: PD-1/PD-L1阻害薬、CTLA-4阻害薬など
    • CAR-T細胞療法: 患者のT細胞を採取し、遺伝子操作でがん細胞を攻撃するように改変してから体内に戻す療法
    • ワクチン療法: 免疫系のがん細胞を認識して攻撃できるように訓練するワクチン

治療期間

  • 免疫療法の期間は、患者の状態やがんの種類によって異なります。一般的に、免疫療法は数ヶ月から数年間にわたって継続されます。治療期間が長いほど、費用が高くなります。

薬の種類

  • 使用する免疫療法の種類によって、費用は大きく異なります。例えば、チェックポイント阻害薬は非常に高価であり、年間数百万ドルかかる場合もあります。

投与方法

  • 免疫療法は、点滴、経口投与、またはワクチン接種など様々な方法で投与されます。投与方法によっては、費用が異なります。一般的に、点滴は最も高価です。

病院の場所

  • アメリカの医療費は地域によって大きく異なります。一般的に、大都市の方が地方よりも費用が高くなります。また、有名な大学病院や専門病院は、地域病院よりも高額な場合があります。

保険

  • ほとんどのアメリカ人は、民間の医療保険に加入しています。しかし、医療保険の種類や範囲によって、免疫療法のカバー範囲と自己負担額が異なります。公的医療保険であるメディケアやメディケイドの加入者にとって、カバーされる範囲はさらに限られます。

自己負担額

  • 自己負担額とは、保険会社が支払わない医療費の部分です。自己負担額は、数千ドルから数万ドルに上る可能性があります。

その他

  • 検査、その他の薬、支持療法などの費用も、免疫療法全体の費用に含まれます。
  • 患者の居住地によっては、旅行や宿泊費も考慮する必要があります。

費用の例:

以下は、アメリカでのがん免疫療法を受ける際の費用の例です。あくまでも目安であり、実際の費用は大きく異なる可能性があることをご了承ください。

  • メラノーマのペムブロリズマブ: 年間15万ドルから50万ドル
  • 肺がんのニボルマブ: 年間10万ドルから30万ドル
  • 白血病のキムリア: 1回あたり47万ドル

費用を節約するためのヒント:

  • 治療を受ける前に、複数の病院から見積もりを取る。
  • 臨床試験に参加する。
  • 医療保険プランを比較検討し、最も包括的なプランを選択する。
  • 利用可能な公的支援プログラムについて調べる。
  • 治療前に医療費の予算を立て、貯蓄しておく。

アメリカでの標的療法

  • 癌細胞の特定の異常を標的とする薬剤です。
  • 標的療法は、他の治療法よりも効果的で副作用が少ない場合があります。
  • 標的療法は、すべての種類のがんに有効なわけではありません。

治療の種類

  • 標的療法には、様々な種類があり、それぞれ費用が異なります。一般的に用いられる標的療法には、以下のようなものがあります。
    • チロシンキナーゼ阻害薬: 腫瘍細胞の成長を促進する特定のタンパク質の働きを阻害する薬
    • 血管新生阻害薬: 腫瘍への血液供給を遮断する薬
    • ホルモン療法: ホルモン感受性の高いがん細胞の増殖を抑制する薬

治療期間

  • 標的療法の期間は、患者の状態やがんの種類によって異なります。一般的に、標的療法は数ヶ月から数年間にわたって継続されます。治療期間が長いほど、費用が高くなります。

薬の種類

  • 使用する標的療法の種類によって、費用は大きく異なります。例えば、エルビツキシマブやベムシロマブなどの高価なチロシンキナーゼ阻害薬は、年間数百万ドルかかる場合もあります。

投与方法

  • 標的療法は、点滴、経口投与、またはカプセルで投与されます。投与方法によっては、費用が異なります。一般的に、点滴は最も高価です。

病院の場所

  • アメリカの医療費は地域によって大きく異なります。一般的に、大都市の方が地方よりも費用が高くなります。また、有名な大学病院や専門病院は、地域病院よりも高額な場合があります。

保険

  • ほとんどのアメリカ人は、民間の医療保険に加入しています。しかし、医療保険の種類や範囲によって、標的療法のカバー範囲と自己負担額が異なります。公的医療保険であるメディケアやメディケイドの加入者にとって、カバーされる範囲はさらに限られます。

自己負担額

  • 自己負担額とは、保険会社が支払わない医療費の部分です。自己負担額は、数千ドルから数万ドルに上る可能性があります。

その他

  • 検査、その他の薬、支持療法などの費用も、標的療法全体の費用に含まれます。
  • 患者の居住地によっては、旅行や宿泊費も考慮する必要があります。

費用の例:

以下は、アメリカでのがん標的療法を受ける際の費用の例です。あくまでも目安であり、実際の費用は大きく異なる可能性があることをご了承ください。

  • 肺がんのエルビツキシマブ: 年間15万ドルから50万ドル
  • 乳がんのトラスタズマブ: 年間10万ドルから30万ドル
  • メラノーマのイマチニブ: 年間10万ドルから20万ドル

費用を節約するためのヒント:

  • 治療を受ける前に、複数の病院から見積もりを取る。
  • ジェネリック医薬品の使用を検討する。
  • 臨床試験に参加する。
  • 医療保険プランを比較検討し、最も包括的なプランを選択する。
  • 利用可能な公的支援プログラムについて調べる。
  • 治療前に医療費の予算を立て、貯蓄しておく。

臨床試験

新しいのがん治療法を研究する臨床試験に参加することも検討することができます。 臨床試験は、患者さんに安全で有効かどうかを判断するために、新しい治療法をテストする研究です。 臨床試験に参加することは、患者さんに恩恵をもたらす可能性のある新しい治療法を受ける機会を提供しますが、リスクもあります。 臨床試験に参加する前に、潜在的な利益とリスクについて医師と話し合うことが重要です。

臨床試験の種類

  • 臨床試験には、主に以下の2種類があります。
    • 治験: 新しい薬剤や治療法の安全性と有効性を評価するために実施されます。
    • 観察研究: 特定のがんの患者集団を調査し、その病気の経過、治療法への反応、生活の質などをよりよく理解することを目的としています。

臨床試験に参加する利点

  • まだ一般に利用可能ではない最新の治療法を試す機会を得ることができます。
  • 将来のがん治療の進歩に貢献することができます。
  • 他の患者さんと交流し、経験を分かち合うことができます。
  • 定期的な検査や診察を受けることで、自身の病状についてより詳しく知ることができます。

臨床試験に参加するリスク:

  • すべての臨床試験にはリスクが伴います。一般的なリスクは以下の通りです。
    • 副作用: 新しい治療法は、まだ十分に研究されていないため、既知の副作用に加え、予期せぬ副作用が現れる可能性があります。
    • 効かない可能性: すべての臨床試験が成功するわけではなく、新しい治療法があなたにとって効果がない可能性があります。
    • 時間と費用の負担: 臨床試験への参加には、頻繁な通院や検査が必要となり、時間と費用がかさむ場合があります。

臨床試験への参加資格:

  • 臨床試験への参加資格は、試験によって異なります。一般的に、参加者には以下の条件を満たす必要があります。
    • 特定の種類のがんを患っていること
    • 特定の年齢以上であること
    • 十分な体調であること
    • 臨床試験の理解に十分な言語能力を有していること

臨床試験の探し方:

  • 米国国立衛生研究所(NIH)のウェブサイトには、臨床試験に関する情報が掲載されています:https://www.clinicaltrials.gov/
  • 医師に相談することもできます。
  • がん患者向けの支援団体からも、臨床試験の情報を得ることができます。

まとめ

アメリカでのがん治療も日本と大きく変わるわけではなく、「手術、放射線治療、化学療法」が主なところで近年、免疫療法が進んできています。
アメリカは日本よりも新薬の開発が盛んであり、治験も日本より多く行われています。
治験の段階のため全てのがんに効果があるかどうかはわかりません。
調べた結果は日本よりアメリカの方が、治療方法の選択肢が多いということです。

海外の情報を知りたいという方向けに、また異なる内容でまとめたいと思います。

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