がん患者にとって運動が重要とされる理由は?
がんの診断を受けた後、多くの人が不安や恐怖を感じることだと思います。
それから治療法や抗がん剤の副作用について、色々と調べ始めるのではないでしょうか。
そんな中で、「運動をした方が良い」という情報を見かけることもあるでしょう。しかし、実際に運動を始める前に、疑問や不安もあると思います。
そこで今回は、がん患者さんにとって運動がなぜ重要なのか、どのような運動がおすすめなのか、運動を始める際の注意点などを詳しく解説します。
がん患者にとって運動は必須
最近多くの研究によって、がん患者にとって運動が重要であることが指摘されています。私はがん患者に運動させても良いのかという不安はありましたが、今回調べたことによりスッキリ解決しましたので周りの人にはドンドン運動を勧めています。
1. 免疫力向上
運動は、NK細胞やリンパ球などの免疫細胞を活性化させ、体全体の免疫力を高める効果があります。免疫力が向上することで、がん細胞の増殖や転移を抑制することが期待できます。(この免疫力を高めるということは、がん治療&がん予防にはとても効果的だと言われています。)
2. 疲労感の軽減
がん治療による疲労感は、患者さんの生活の質を大きく低下させることがあります。運動は、疲労物質の蓄積を抑制し、エネルギー代謝を改善することで、疲労感の軽減に効果があります。
みなさんも運動をして、汗をかいたら疲れていたけどよりスッキリしたという感覚があるのではないでしょうか。
3. 筋力・体力の維持
手術や放射線治療などの治療によって、筋力や体力が低下することがあります。運動は、筋力や体力を維持・向上させることで、日常生活での動作をスムーズにし、治療後の体力回復を早めることができます。
退院する前にリハビリが行われることが多いですが、痛みや違和感で家に帰った後はやらなくなる人が多いようです。
多少の痛みや違和感があっても家でも続けるようにしましょう。(1週間も運動をしないと筋力はすぐに衰えてしまいます。)
4. 精神面の改善
運動は、脳内物質であるセロトニンやドーパミンの分泌を促進し、気分を改善する効果があります。また、達成感や充実感を得られることで、ストレスを軽減し、精神面の安定にもつながります。
できれば1人で運動をするのではなく、誰かと一緒にすることができるとより楽しく続けられるはずです!
がん患者さんにおすすめの運動
★ウォーキング←(まずはココから)
ウォーキングは、最も手軽に始められる運動です。特別な場所や道具は必要なく、自分のペースで続けることができます。最寄駅の一つ手前で降りて、1駅分を歩くなど自分で歩く方や続けられる方法を考えましょう。
ジョギング
ジョギングは、ウォーキングよりも強度が高い運動です。心肺機能を向上させ、より多くのカロリーを消費することができます。(いきなりジョギングから始めてしまうと続かない人が多いため、以前より運動習慣のある人がジョキングから再スタートするのは良いでしょう。
水泳
水泳は、全身を使う運動であり関節への負担が少ないというメリットがあります。
まず最初はリハビリで、泳ぐのではなく水中ウォーキングなど簡単なところから始めましょう。
水の浮力で水泳は初心者でも始めやすい運動の一つになっています。
筋力トレーニング
筋力トレーニングは、筋力と体力を向上させるだけでなく、骨粗鬆症の予防にも効果があります。
これは本当に上級者にしかオススメできるものではありません。
まずは、リハビリ→以前と同じようなパフォーマンスができるようになってから筋力トレーニングをするようにしましょう。
焦る必要はありません。
ゆっくりと回復に時間をかけ、それからにしましょう。
がん患者が運動を始める際の注意点
担当の主治医に相談する
運動を始める前に、必ず担当の主治医に相談しましょう!
体調や治療状況に合わせて、適切な運動の種類や強度を指導してもらえます。決して自己判断では始めないようにしましょう。
無理をしないように
上記でもお伝えしたように最初から長時間や高強度の運動をするのは避けましょう。最初は短時間・低強度から始め、徐々に運動時間を増やしていくことが大切です。焦る必要はありません。自分のカラダと相談しながら徐々に始めていきましょう。
痛みや違和感が強い場合は中止しましょう
運動中に痛みや強い違和感を感じたら、無理せず中止しましょう。そして担当の主治医にいつ、どこで、何をしていて、どういう痛みや、違和感だったかをしっかり伝えられるように覚えておきましょう。
水分補給をしっかりする
運動中は、こまめに水分補給をしましょう。
最後に、運動を楽しみましょう
運動を続けるためには、楽しむことがとても大切です。
リハビリのため、早く回復させようと思い焦ってしまう人がいます。そうではなく、まずは楽しみながら続けることを意識しましょう!
好きな音楽を聴きながら運動したり、友人と一緒に運動したりするのも良いでしょう。
そして継続することを心がけましょう!